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方向性SOG試験における位相特性試験の印加条件を尋ねられる。
メーカー取説及びJISC4609にて次のように記載されている。
※ JISC4609
継電器の整定電流値及び整定電圧値を最小とし、整定電圧値の150%の電圧を加え、整定電流の1000%の電流を流し、電流の位相を変えて継電器の動作する位相角を測定する。 と記載
JEMA1336-1976(高圧配電線用地絡方向継電器)
受入:1000% 形式:200、1000、5000、10000%
一般的に各種位相特性として、直線形、傘形、双曲線形、OCG組合せ形がある。
現在の継電器は、静止形で誘導形のようにエネルギーが必要無く、ほぼ直線の特性と思われる。
1000%は誘導形が主流であった時代のなごりが残ったか?
JEC-174C(高抵抗接地系用地絡方向継電器)では、受入で 1000%、4000%が規格化されている。
一度、150%(0.3A)、200%(0.4A)、500%(1A)、1000%(2A)、4000%(8A)の位相を測定して見たいと思います。(誤差±0.1°)
SOUKOUのPF-15A、京濱電測、デンソクテクノ、近計システムなどの位相計にて測定。
一般の試験器(誤差±3°)では位相試験の精度も低い。(非接地の保護には影響しない)
普通の試験では150%と1000%の違いが出るか。
継電器設置点における諸条件を計算すると完全地絡電流、位相角が算出出来る。
配電用変電所新設で至近端の需要家のみで対地静電容量が無し、EVT3次制限抵抗25Ωとすると
I=0.38A 位相角=0°(電圧基準)の地絡電流が流れる。(計算が間違っていたらごめんなさい)
電気主任技術者が望む試験(自主判定値)をすれば良いと思います。
試験器の出力電流(1.5Aタイプ)、Kt-Lt配線が長く負担が大きく小容量試験器では電流が流せない場合も発生します。
但し、基本的にはメーカー管理値、JIS管理値を満足させたいでしょうから1000%が基本と思います。
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