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初心者さんへのお返事です。
保護継電器の単体試験は、「保護継電器」のみを引出する、配線切離で実施します。
・TT(テストターミナル、テストプラグ)を使用する場合
保護継電器盤であれば計測計器などがありません。
大型の発電機盤、電力の送電盤などであればTTより総合動作試験を行います。
(電力会社において 事故点を設定して動作、不動作の確認。 詳細は略します。)
※ 高圧需要家の受電盤であればCT2次にOCR(51R)、配線、55(力率調整器)、計器、切替SW、トランスジュサーなどが入っている場合がありますので、大きな電流を何秒流しても良いか定格短時間電流を把握しての試験を行います。
最近はDMM(デジタルマルチメーター)も多いです。
R相、T相の負担が異なるとそれぞれの相で電流整定が必要です。
(試験結果をみてR、T相の時間差があれば要注意です。)
※ 大きな電流であれば他の機器を壊さないよう継電器直接入力(負担減少)します。
【TTの短絡片を通電状態にて試験 非接地電源】
・CT回路であればCT側の短絡、リレー側との切離しが基本です。
(電力等であれば活線は当たり前。テスターによる短絡チェク!)
今回の場合は全停電の高圧需要家です。
大きな電流を流すと負担によってCT2次に電圧が発生してます。CT容量が小さく、負担が大きい場合には、負担の両端電圧が大きくなり、CT2次端子間電圧がCTの飽和電圧を超えるとCT側に電流が分流して試験結果が不良となります。
この不良によりCT負担、過電流定数、負担のミスマッチが解ります。
CT2次の負担チェックを兼ねた保護継電器試験を行っています。
(最近は、静止リレーとDMMで低負担で逆ミスマッチにより電流トリッップの接点焼損、トリップ不良が発生します。 防止のため負担調整器を設置します。)
TTバーをそのままで電流印加しますのでD種接地工事との関係で接地電源を使うと保護継電器盤を焼損(火災)する場合があります。
※ 他の方の真似をする場合は、かならず回路図を書いてチェックしてから行う必要があります。
※ 私の真似でCTT、VTT印加で回路チェック無しで、受電盤焼損、バックチャージなどの危険行為をされた例があります。
試験の目的によって印加する方法を工夫しての試験が必要です。
安全に作業を行うよう気を付けてください。
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