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> No.1666[元記事へ]
しゅうさんへのお返事です。
こんばんわ
1.他バンクフィーダーとの系統切替(系統ループ投入時の位相差と電圧差)を配電線途中の開閉器で行う場合は、位相及び電圧のズレによって零相電圧が発生する恐れがあります。(実際にループ切替においてF67Gが誤動作したことが有り、運転中においてF67Gをロックして、各種記録計を準備して再現実験を行った経験はありますが、再現は出来ませんでした。)
C国電力においてループ切替を行う場合に、F67Gのロックを行うかどうかは確認していませんが、K西電力においては、誤動作事象が発生しましたのでロックしていました。(私の20代の頃の経験、現在はどうしているか解りません。)
2.地絡事故においてはF67Gを0.5Sで動作させます。(基本的な整定値)
遮断器による遮断時間(アーク消弧:3サイクル)を考慮しても0.6Sで遮断します。
C国電力において末端2相短絡を保護できない場合は、配電線途中にリクローザー又はCBRを設置します。その場合は、F67Gが0.7Sで動作します。事故消弧は0.8S以内で遮断します。
※ 参考 K西電力においては、単相短絡なので逆相継電器(F46)を設置して保護します。
事故遮断すれば、健全な状態に復帰するか。非接地系統の弱点は電験3種の問題に出るように地絡事故時に異常共振が発生します。(健全相の対地電圧も6600Vでは無く、数倍)
健全相電圧上昇倍数=零相インピーダンス/正相インピーダンスで決まります。(詳細は文献を見てください。)
よって地絡事故時に事故点は切離させているにも関わらず共振の減衰が長引くような対地静電容量の多い系統は、64(地絡過電圧継電器)が動作する可能性があります。(HIOKIのメモリーハイコーダー設置により調査)
他トランスバンク地絡事故において64(地絡過電圧継電器)が動作することはありません。(系統状態を正確に把握することが必要です。)
私の場合は、営業所(配電屋さん)は変電所(電力所が管理)の保守管理をしていませんので見ることもほとんど無いことが解っています。よって直接管理されていない設備のことは誤った情報が伝わる可能性がありますので、直接会って詳細を聞くか又は電力所の担当者と話すようにしています。
当方も安管審に関する大規模太陽光発電所から小さい(100kW)ところまでタッチしていますが、他トランスバンクによる影響は初めて聞く内容です。
理論的にあり得ない状態ですので、状況を正確に把握して保護整定値の再検討が必要と考えられます。
電力による整定値(地絡検出抵抗値及び動作時間)には基本的に意味があります。全て計算式と理論を持っていますが、解っていない担当者から発行された整定票は、協定書が発行されるまでに異議を申し立てる必要があります。
注意:動作した64(地絡過電圧継電器)と同一トランスバンクの零相電圧レベル(V01~V03)を変電所において記録していますので、運転制御に問い合わせると実際の状況が解ります。これで誤動作の有無が解ります。(聞く方が解った上で問い合わせしないと間違った推論になります。)
参考にV0♯(零相電圧センサー)の設定を簡単に記載します。(電力会社の設備)
V01:64V1の60%整定and 残留電圧の3倍以上
(例:64V1=5% 残留=1% とすると V01=3%)
V02:43V以上(1次860V) 22.6%
V03:158V以上(1次3160V) 83.2%
検出可能時間は30mS以上です。
想像の理論では無く、文献等に電力会社の設備概要が記載されていますので理解した上で問題解決する必要があります。
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