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過電流継電器の瞬時要素があれば末端における短絡保護が容易に出来る。
但し次の場合には変圧器の励磁突入電流で誤動作してしまう。(特高継電器などでは高調波抑制が一般的)
・CTが小さい場合には突入電流によるCT2次電流が大きくなるため誤動作しやすい。
・1φタイプで容量が大きいと突入電流も大きくなる。(1φ750kVAなど)
・三菱 MOC-2I(INST 20mS以下動作)、MP11A形マルチリレーは瞬時要素の動作時間が早いので普通の感覚で整定すると誤動作する。
保護継電器試験に於いて、200%印加時の動作時間を計っておけば保守・運用に役立ちます。(印加条件不備によるデーターは無意味です。)
参考
電力会社に於いては配電線の末端2相短絡事故を配電用変電所の過電流継電器整定では検出出来ない場合があります。(大容量配電線で末端までの距離が長い場合)
・T電力会社では配電線の途中にCBR(リレー付の遮断器)を設置して保護する。
・K電力会社では単相事故に於いては、逆相分が検出されるので46(逆相リレー)により変電所フィーダーCBをトリップさせる回路を組んでいました。
※ 短絡事故は確実に検出しないと電線溶断など大きな供給支障を起こしてしまう。
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